
ろじかるでは自習を推進しています。なぜかというと、大人になっても向上し続けるスパイラルに入っていけるからです。
学習活動のサイクルを改めて振り返ってみますと、まず、学校で基礎を学び、その後自宅等で授業の振り返りと習ったことの練習をし、定期的にテストや発表の場で力試しをするというものです。そのサイクルの中で、二番目の学習が知識や理解を定着させ、習熟させていく要(かなめ)になります。この要にあたる学習活動が、いわゆる「自習」と位置付けられています。


常に自己を向上させ続けることのできるお子様になっていただくために、この重要な「自習」に対して、教育的指導を行っていくべきだと考えます。
学習は、サイクル3番目のテストや発表にひとまず区切られるわけですが、その後も継続的に学習は必要です。しかし、現在の風潮は、定期考査や模試、何らかの発表会では全力以上の結果を求め、その後を長期的に想像しないそこまでの取り組みになっています。テストまでの学習でよいのなら、その能力は「環状の能力」となり、その輪の完成度はひとつずつ別々に存在し、それぞれの輪とのつながりもなく、知識と知識が関連するまでに時間がかかります。しかし、その知識であり能力である輪と輪を、学習している最中からつながりを感じて向上していくことができれば、学ぶ喜びをお子様自身が感じながら学習が進んでいきます。また、お子様自身が次に学ぶ内容を講師に確認したりして、自己コントロールをする力をつけながら学習していくでしょう。単に見守っているだけではなく、自習中の雑談のような声掛けの中で、今勉強すべき科目や、知識と生活とのつながりを理解しつつ、学力が構築されてきます。例えば、お子様からの素朴な疑問に講師が丁寧に答えてみたり、講師が教育に携わろうと考えたことをお子様が興味を持って聞いてみたりすることで、知識と生活の関連付けができ、長期的に主体性をもって学習ができるようになっていきます。自習をしているお子様と一緒に大人が学ぶ環境は、そのまま学習者としての模範となり、同じ空間をシェアするだけで大きな教育効果が発揮されていくはずです。

したがって、短期的な単なる知識、単なる技能の習熟だけのために「自習」教育をするのではなく、長期的な学習し続ける態度を習慣づけるための「自習」教育が今必要です。長期的に自習する態度が身についたお子様は大人になっても学び続けるようになるでしょう。これは健康維持のための長期的な体力トレーニングと似ています。そのトレーニング自体に喜びや、やりがいを感じるようになれば、生涯健康的な体調を維持することができるはずです。また、あるトレーニングに慣れてくれば新たなトレーニングに移っていくように、学習を自分のレベルに合わせて積み上げていこうとします。こういった学ぶ態度を身につけていくことで、長い人生を成長し続け、問題解決や自己実現ができるお子様となります。
このように、学ぶことで定着させた「環状の能力」を、将来に向けてたくさんつなげていき、立体的なスパイラルを形成することが肝心です。「自習」教育を大切にするのは、大人になっても向上し続けるスパイラルに入っていけるからなのです。

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